一般的には、屋久島の標高500mを超える山地に自生しているスギを屋久杉と呼んでいます。しかし我々屋久島の屋久杉業者は樹齢1000年以上の杉だけを「屋久杉」とよんでおります。
杉自体は、屋久島から青森県の津軽半島にかけて分布している日本の特産種といわれています。屋久杉が育つ森林は、残された最大のスギ群落です。世界遺産登録に際しても、日本の自然景観の重要な要素であり、固有植物であるスギのすぐれた生育地と評価されています。
スギはまっすぐで軽く、加工しやすい木材として縄文時代から利用されてきました。また、御神木や並木などとして親しまれてきた樹木です。
ですが現在屋久島の森にある屋久杉は大昔には伐採が困難だった大木や変形木しか残っておりません。江戸時代に年貢として屋久杉が収められていた為、伐採しやすくなお搬出しやすい屋久杉から先に伐採されていた為ともいわれております。
樹齢と美しい杢目は「目」から、油分の多さと香りは「鼻」から、希少性は、実際に屋久島に行き「体全体」から感じることができます。
このように五感から魅力を感じることができます。
屋久杉は温もりがあり、不思議な力を持ったロマンのある樹木です。
日本各地では日本人にとって身近であったスギだけに、自然林は多くは残されていませんが屋久杉は日本の森林のなりたちを教えてくれる貴重な自然のスギなのです。